No.116 Diary:11/27
マット・ギタウって別に好きではなかったのだけど、『ラグビーマガ
ジン』で、彼が毎試合新しいヘッドキャップ(←個人的には、ヘッド
キャップをかぶってる人にはその段階でまず「一票」です)を使って、
試合後にそれをファンの子供達にあげる事にしている、という話を読み、
一気に好感度アップ(笑)。
余談ですが、その記事でもチラと言及されている、彼のお姉さん(Kristy
Giteau)、彼女がまたとってもキュートな女性。『Total Rugby』(IRB
提供の番組)で、女子ラグビーの代表に選ばれ初テストに出た時の様子を
しばらく前に見て、彼女が醸し出す何とも可愛い雰囲気というか性格の明
るさ、周囲の皆まで笑顔にしてしまう魅力に一発で虜になった(笑)の
ですが、ヘッドキャップの話で弟の株もグッと上がった。ファンに優しい、
特に子供達を喜ばせてくれる選手って、好き()←判断基準が我ながら
単純。
現在北半球ツアー中のWallabiesはなかなか会心のゲームができないでい
て、この間、彼の最後のコンヴァージョンが決まらずScotlandに敗れて
頭を抱えている姿を見、Scotlandに拍手を送っていましたが、今となって
はちょっと「ギタウ頑張れ!」という感じです。
その北半球ツアーシーズンもいよいよ終盤。ひと月以上にわたる移動と
連戦で選手達の疲労も限界に近づいてきているところでしょう。それと
直接は関係ないのですが、先日、「テストマッチを戦い終えた後のRichie
McCawの血液検査の数値は、重症火傷患者と同程度の値を示す」という
NZの記事を読みました。
自分でラグビーをプレーしているわけでもない身としては、「あれだけ
激しい試合を80分戦ったら“大変”だろうなあ」くらいにしか想像力が
働いてなかったけれど、大変も大変、“ひどい火傷をしたのと同じくら
いのダメージ”とは‥すごくリアル。どんな試合だったかによってもち
ろん差はあるわけですが、一般には三列(特にオープンサイドFL)や
ミッドフィールダーや一列の選手の消耗が特に激しいそうで、
‥Richieなんて、そのオープンサイドFLの中でも別格なくらい動いてる
もんなあ‥と思ったら、ちょっと胸がつまりました(←“守ってあげたい”
の発想から抜けられない←苦笑)。
ひどい火傷。例えば一度そういう事があったら、生涯もう二度と同じ目
には合いたくないと思うに違いない経験。それを(シーズンには毎週連
続)何度も何度も繰り返し‥‥ああ、ダメだ、胸が痛い‥(←アホ)。
ボクシングを見て、「どうしてわざわざあんな痛い目に合いにリングに
あがるのか」「身内の人は目にするのも辛いだろう」と思ったりしてた
けど、何だかこれから私も、テストマッチに挑むRichieを両手を合わせ
る事なしでは見られないような気がしてきました(^_^;) 。
2011年W杯が終わる時、彼の身体、ボロボロになってるんじゃないだろう
か。ああ。
‥でもこの際身体はボロボロになってもいいから(良くない良くない)
心だけはボロボロにならなくても済むように、All Blackとしての10年を
笑顔で締めくくれるように‥などと、今から2年先の事を祈りたくなる。
しかし(W杯の終わりにはボロボロかもしれないけど)そこに至る迄は
ベストコンディションでいくべく頑張ってます。ボロボロどころかバリ
バリ! 遠征スコッド初キャンプでのフィットネステストの映像をABsの
HPで見た時、段々と選手が脱落していき(「そしてRichieが残った」)
最後の一人になってもまだ表情を変えず走り続ける姿には、凄い、とい
う他なかった(正確には別の感想もあったのですが、それは又機会があ
ればとして)。
ともかく、週末のテストマッチでWallabies(Giteau頑張れ)とABsが良
い試合をしてくれる事を祈ります、と言いつつ「北半球!北半球!北半球!」
でもあり、結局「どっちも頑張れ」(ニュートラル)という事で‥(笑)。
2009/11/27 佳
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