No.25 「これでいいのか、日本ラグビー」その2
過去何度も日本のラグビーや協会への不満を綴っていますが、この国のラ
グビーがダメになった(幸いにスクールや高校ラグビー等がダメになった感
じはしていないので、全て完全にダメなのではなく、“衰退”程度で済んで
いると言えるかもしれません)事に関して、少々辛辣かもしれませんが、い
わゆるラグビー解説者やライターとかいった業界人の罪も大だ、と私は思っ
てます。
例えば村上晃一さんとか小林深緑朗さんなんかはしょっちゅうスカパーに出
演しておられ、私を含めた一般視聴者を遥かに上回る情報をお持ちで、時に
は「へえ〜」というネタを聞けたりもするのでしょうが、大概は特に勉強に
なるようなコメントがあるわけじゃない。むしろ失礼ながら「‥その程度の
認識か、この人たち」と感じてしまう事が多い。中傷のつもりはなく(深緑
朗さんの妙に明治に←あるべき明治の姿にですが―思い入れがあるらしい素
振りなんか個人的には結構嬉しいし、彼の貴重な知識をきちんと教えていた
だける機会があったら素敵だなと思っているくらいで)、悪意はありません
が、業界人代表としてあえて名前をあげさせてもらいます。有名で人気もあ
る方達だからこそ一定の責任も背負ってほしいので。だって、普通のラグビー
ファンは彼らの解説なり意見なりを無意識に「正論」と捉えてしまうはずな
のですから、そういう影響力のある人にはあまり安易なコメントを発してほ
しくないのです。一々列挙しませんが「○○はすごい」の類のコメントや辻
褄のあわない解説等、ご本人達は確かな目がおありとしても、ラグビーを見
る目がまだあまりない視聴者がそんな解説を常時聞いていたら、結果「勘違
いラグビーファン」が増える事になってしまいます。又、くどいようですが
W杯に関しては、少なくとも絶対協会と一緒になっては11年開催を誘致すべ
きじゃなかった、開催を願うのはともかくとして、協会とはスパッと袂を分
かち、とことん批判すべきだった、協会が本物の代表チームといえないよう
な「ジャパン」を作ったり、愚かな言動やバカげた人事をした時に、その都
度、もっともっと声を大にして追及するべきだった、と思う。それをせずに
きたのだから、馴れ合いでやってきた、あなた達も協会と同罪だ、と言われ
ても仕方がないでしょう。
実は私はスカパーの解説、好きじゃないんです。“安易なコメント”もそ
うですが、雰囲気的に内輪同士の盛り上がりという感じで(解説陣の中で、藤
島大さんは、少々クセがあるけれど私にとっては聞き苦しくない人ですが)、どうも鼻に(耳に)ついてしまうため、最近は海外の試合は副音声にしてま
す(外国語が理解できるわけではないけれど所詮ラグビーの映像なので困ら
ない)。まあ、彼らの解説を面白いと思うか否かは個人差/好みの問題でしょ
うから構わないのですが、それよりも、スカパーで見られるからいい、なん
て思ってちゃダメだという事を言いたいです。NHK(もロクなもんじゃな
いけど、曲がりなりにも国営放送ですから)でまともにラグビーが見られる
ようにならなきゃ。
視聴機会が増え視聴者が増える事が、ファン拡大になるし見る目をこやす事
にもなるのだから、地上波放映の有る無しはものすごく大きな事柄です。(
余談ですがNZでも徐々にラグビー放映が専門チャンネル占有になりつつあ
るようで、他国の事ながら憂慮しています。日本だって昔はW杯とかをNHK
でやってたのに今じゃこれだから、専門チャンネルなんてありがたがってちゃ
いかんぞ〜と。まあ、NZはラグビーの浸透度が全然違いますから、専門チャ
ンネル化でより多くの試合や情報が放映されるプラス面の即出はあっても、
日本のようなマイナス効果が現れる事は少なくともすぐにはないのだろうと
は思いますが。)
ラグビー解説者や業界人は、「スカパーがあってよかった」じゃなくて、「
なんで地上波で放送しないんだ」「ぜひこれを放送してくれ」ってギャンギャ
ン吠えるべきなんですけどねえ。私だったらまずそこに着手します‥って言っ
たて、誰も私なんか協会幹部にしてくれないけど (笑)。
06/12/08 佳
(C) 2006 Copyright Kayoko Hosokawa All Rights Reserved.