かよこのノート

 No.27 ザ”総括”「花園」、「大学選手権」〜後編〜

<大学選手権>
2回戦。秩父宮での2試合は“順当”な結果。個人的には(去年 は、どこか
が早稲田に勝ってくれるかな、の期待感に殆ど現実味がなかったですが)本
当は今年慶応に大いに可能性あり、と思ってました。が、又又残念な結果
に‥。青貫君の勇姿が見納めと思うと口惜しかったな。
 花園では京産と大体が勝ち、国立に関西勢が2校駒を進めるという、関西
出身者としては大変嬉しい結果となりました。
1試合目。法政は文字君のキックが絶不調。あれが決まってれば法政が勝っ
てもおかしくなく、考えたらFWで粉砕されていながらあの僅差というのは逆
に地力があるなあという感じでしたが、ともかく「京産おめでとう!」の
一言。選手達や監督の笑顔がすごくすごく素敵でした。
2試合目。日和佐君は熱い選手だから嫌いじゃないんだけどキャプテンの男
気だけじゃ試合は勝てない。明治に足りない事は、前回書いたので省きます
が、とりあえずあんな程度で<復活>と言ってほしくないので、明治はここ
で負けるべし、の試合でした。体大おめでとう!
 ところでこの日、2試合目に戦う大体が1試合目に出場の京産を控え口に整
列して拍手で送り出す、その後、試合を終えた京産の選手達が通路で2試合
目の開始を待ち同じように大体を送り出すのを見て、おお〜っと感心しまし
たが、ちょっと調べてみると、1回戦からこのエール交換をしていたそうで
す。2試合目に出る大体がわざわざ時間を早めて集合して京産出陣を送り出
し、感激した京産も2試合目に残ったんですって‥。美しい光景でした(パチ
パチパチ)。
 さて、この花園での試合を見て私は、1月2日、早稲田ファンが95%くらい
を埋める競技場で京産を淋しく戦わせるには忍びない、せめて小旗の1つも
振って応援してあげたい、という母性本能(?ですかねコレ)にかられ、
Nコーチ一行と一緒に急遽観戦に出かける事にしたのでした。
が、行ってびっくり。「淋しい」どころじゃない! スタンドの京産旗の数、
すごかったです。
 体大は完敗でしたが、金君と平瀬キャプテンの奮闘にはじんときました。
負け試合で心にやきつくプレーや選手って、勝ち試合のトライやヒーローな
んかより余程かっこいいです。
 京産も総合力の差というか、強いところは強かったけど弱みもあったのが
出ちゃったのが惜しいな、その点ワセダはソツがないよなあ、という印象で
した。
というわけで予想通り試合は負けましたが、体大も産大も、結果だけじゃな
いんですよね。ファンももちろんわかってて、「国立に連れて来てくれてあ
りがとう!」「来年も又来いよ(一緒に来よう)!」という感じで明るかっ
たです。“これから”につながる、と確信。

<花園開幕>
 贔屓の工大高。スロースターターで心配させられるのが常だけど、今年の
チームは一味違ってました。そして一試合一試合、応援者としてとても誇ら
しく見る事ができました。
 初戦(vs東農大二高)終盤、私が“工大の攻守の要”と呼んでいる衛籐君
が、タックルに行ったきり起き上がらない! あの時はこわかった(軽い脳
震盪なのか重傷なのかがわからずに)。タンカで運ばれる映像を見て
「ひえ〜衛籐君!」「困った‥」「大丈夫かな〜」「あ〜 どうしよう」と
動揺しまくりました。終日、翌日、そして翌々日の次の試合当日朝も右往左
往して「ああ、衛籐君」を繰り返す私(←かなりアホ)に、「電話して大丈
夫か聞いたらエエがな」と父は軽〜く言ってましたが、こわくて聞けない‥。
結局、元日、TVからかすかに聞こえる試合開始直前の現地アナウンス「‥13
番、右のセンター、衛籐君‥」でようやく「やったー!!(ほっ)」。
この3回戦も(vs茗渓学園)、苦手にしているタイプの対戦相手だと思った
のですが、どっこいピシッと決めてくれました。準々決勝(vs仙台育英)は
流石になかなか安心できない競り合いの展開になりましたが、それでも信じ
て見ていられ、とても頼もしく思いました。
 今日の準決勝。工大高はここ数大会「決勝」に辿り着けていないので今年
もここが壁、しかも東福岡という高く大きな。だけど工大高には失うものは
何もないから「相手として不足なし!」の気合で全力でぶちあたってほしい、
そう願っていました。公平に判断して東福岡が一枚上、但しチャンスを見出
すとしたら‥考えたのは、(私が感じた限り)工大高が東福岡に負けてい
る/不利と思われるのはFWの機動力。だからそこを何とか踏ん張れば勝機も
あるはず、ということ。
しかし、結果はやはりそこでやられちゃったな〜、っていうか、予測した以
上に、このポイントでの東福岡の力が上回ってたようでした。ボールキープ
ができなかったもん。せっかくとめたりからんだりセービングしたりしても、
怒濤のスピードと勢いで2人目3人目の東福岡プレーヤーが入ってきてターン
オーバーされてしまう。もっとマイボール保持時間を長くする戦法をとって
ほしたかった、と言いたい気もしますが、実際には、あそこであれだけ圧倒
されちゃうと正直かなり厳しいです。東福岡すごい。印象としては、去年の
決勝で見た伏工のようなチームならば勝てるかもしれないけど、他は、
ちょっと上を行くチームはないんじゃないかな、と感じました。あさっての
決勝で“大本命”の仰星と対戦するわけだけど、東福岡のほうが断然走り
勝ってると思う。仰星が勝つとしたら、ゴール前ラインアウトとかに持って
行ってゴリゴリ押し込む、それしか想像できない‥。それともこれが意外に、
直接対決となると違ってくるのかなあ‥。
 というわけで、今日の準決勝で工大高の花園が終わってしまったので“私
の花園”もおしまい(力抜けた〜、と言いつつ決勝もまあ見るんですけどね。
工大高を倒して決勝に進んだ東福岡に優勝してもらうとしましょう! 
キャプテンの有田君、好きだし(*^_^*)。←私情)。
 好き、と言えば、でもやっぱり衛籐君。私は、勝ち負けやトライよりも、
一つ一つのプレーや、或る選手がどう働いているのか、を追って試合を見る
癖があるんですが、いい選手を追って見るのはホントに面白い‥というと語
弊があるかもしれないけど他に適当な言葉が思いつかない‥。今日もずっと
衛籐君を見てました。‥いい選手です。
実は有田君のお兄ちゃん(来期からトヨタ自動車)が、衛籐君と同じ13番で
私のすごく好きな選手でした。ピンチの時にはとにかく何とかしてくれて、
アタックとならば身体をはってチャンスを作る‥勇気あるタックルと素早い
反応‥。
衛籐君もそういう選手だと思う、少なくともそうなってほしいし。工大高で
のラグビー生活は幕となりましたが、これからも応援していきたいです。
もちろん、衛籐君だけじゃなくて、愛する工大高(笑)のメンバーみんなに、
今年もまた「お疲れさま。クリーンな、いいプレーでしたよ。来年も頑張っ
て!」の言葉を送りたいと思います。野上監督、又いいチームを作って下さ
い。
 本当はラグビーというスポーツで個人をとりあげるのはあまり良い事じゃ
ないと思うのですが←Richie McCawは別として(笑) 今回は書いちゃい
ました、お許しを

                        
                            07/01/05 佳
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