No.18 Thank You Tana Umaga
Tana UmagaがAll Blacksからの引退を発表しました。その年齢と長いキャリアに、以前から「そろそろ・・」の声は出ていたものの、05シーズンの活躍を見ていたらそんな話題に耳を傾ける気にもならず無視していたのですが、本人が昨日会見ではっきりと表明したのです。特に“ファン”ではなかったはずなのにショック。彼ほど視野が広くて、キレの良さ,力強さ,スキルを兼ね備えたCTBはすぐには思い当たらないので、何だかとても“もったいない”感じです。(それに、Umagaがいなかったらハカ―
Ka ma te はいいとしても ― Kapa o Pangoのリードは誰がするんだ??? と、つい心配してしまいます。) Richie
McCawに出会って以来、次のW杯で彼がキャプテンとしてABsを率いて優勝しエリス杯を掲げる・・のを切望している私ですが、その私でさえ、Umagaの絶好調ぶりを見ていると「このまま頑張ってもらって(エリス杯を受け取る役は)Umagaでもイイか・・」と考えていました。真面目な話、2007年くらいまではバリバリ現役でいてくれるものと信じていました。プレーヤーとしてだけでなく、ABsの顔としての役割や存在感というか、先日のW杯招致でもUmagaの果たした役割というのは非常に大きかったようですし、人間的に信頼できる、尊敬できる人、という印象があります(・・なんか、もしかして実は“ファン”やったんかな、私・・っていう気がしてきました)。
全然下り坂でない、「ピーク」にいるような選手が引退を表明する時、「潔いなあ〜」と感心したり共感したりする人も多いと思いますが、これまで私自身は個人的な感覚としてちょっと違和感を覚えてきました。ラグビーをプレーできるという幸せを自ら放棄してしまうというのが、とても贅沢な、罪な事のように思えるからです。どちらかというと「ラグビー大好きやからやめられへんわ〜」と最後まで限界までしがみついてでもプレーを続ける人のほうに共感を持ちます。でも、Umagaの引退に関してふっと思ったのは、ちょっとでもためらいや満腹感や不満(彼の場合、「もっと家族との時間を多くしたい」)が出てきた時にスッパリ一線から身をひくというのは、逆に言えば、やっている限りは常にそれ(ABs)を最優先にして完全燃焼を目指しているという事なんだろうな、それくらいの覚悟でやってるから凄いんだろうな、ということ。何だかしみじみ伝わってくるものがありました。とりあえず、Umagaの場合はABsからは遠ざかるけれども間もなく開幕するSuper
14には出場するらしいので、この先少しでも長く彼の素晴らしいプレーが見られるように願いつつ、しっかり目と心に焼きつけておこう、と思います。
週末からスクールも練習再開です。たくさんの年賀状をありがとうございました。かっこいいラグビーの写真があったり頼もしい決意の言葉や心暖まるメッセージがあったりでどれも嬉しく読ませてもらいましたが、一番の「ヒット」は小2のY君(何故か意味なく匿名)の『今年はなにしろ前に行く。』
名言!!!(明治に聞かせてやりたいです・・←前回もぼやいてましたね、私)
Y君といえば、去年、JAPANのレプリカジャージー(紺色の2ndのヤツ)を着ているところを「おっ、かっこいいね〜」と誉めたら、お母さまが「『買ってあげるのはセカンド・ジャージ、ファースト・ジャージは自分でGETしろ!』って言っときました」と・・。すごい親子ですよね、恐るべし、いや、素晴らしきT家の人々・・(笑)。ちなみにこのお母さまと私には、ン十年くらい前の明治主将某選手のファンだったという共通点があります。
明治もC大もR大もここ数シーズン不振が続いています。新シーズンこそ、『今年はなにしろ前に行く。』を合言葉に(笑)、完全燃焼の覚悟で頑張ってほしいものです。
06/1/11 佳
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