No.56 常翔学園 安曇野ミニ合宿
今年の“常翔学園 安曇野ミニ合宿”は、まず、“本隊”の一日前に、
高校日本代表4名と監督さんとが、高校代表の活動場所(菅平)から直接
安曇野入りする、という事で始まりました。
実は、監督の福谷さんは昨年のミニ合宿には最終日に合流されただけで、
殆どお話しした事もなかったので、どんな人かしらんとちょっと緊張して
お出迎えしましたが、意外に(?)さばさばした感じのかただったので(
‥良かった‥)と胸をなで下ろしました。迎えに行く直前、「1名ケガで
一旦大阪に帰ったので3名になりました(が、その子も4日に一緒に来ま
す)」とだけ聞き、「誰がケガしたんだろ」(でも本隊と一緒に来るとい
う事は大したケガではないんだろうからまあ良かった)と思いながら到着
を待ち、車から降りて来た3人を見て咄嗟に頭の中で引き算をして「‥下平
君がケガしたって事ですね」と言ったら、よ〜知っとんなあ、とばかりに
監督さん、笑っておられました。が、本当は、常翔学園の子達のこと、悲
しいほど知らないんです、私。見に行ける機会と言えば安曇野合宿と菅平
と花園くらいだから、菅平と花園でメンバー表と見比べる以外、顔と名前
を一致させる方法がない。しかも今回、去年の花園で知っているはずの選
手まで何故か間違って頭にインプットしていた事が判明※後述‥ う〜ん、
先日やっと少し回り始めたけど(No.53参照)、脳回路、やはりかなりイカ
レていたに違いない。
安曇野合宿ではメンバー表が出るわけでもないので、見ていて「あれは
誰?」と思ったら先生方かどなたかに聞くしかないのですが、あまり「あ
れは?」「今のは?」とうるさく尋ねるのもはばかられる。ので、安曇野
合宿では、“顔”だけ何となく“見覚え”ができ、“名前”に“聞き覚え”
ができ、という段階。これから菅平の試合を見たら、少しは「ああ、あれ
が◯◯君なのね」「ふむ、あの子は□□君というのか」とわかるようにな
る、はずです。今回もM君A君O君とかって、名前を教えてもらったメンバー
が何人かいるのですが、(遠いところから見てるだけで)顔がはっきりわ
かってないので、菅平でしっかり覚えたいな。
さて、高校ジャパン3人組の半日観光案内をお任せしたN村さんから聞い
たエピソードもあるのですが、これは公表せずとっておくことにして(ふ
ふふ)、とりあえず某1君はカッコいいぞ(笑)。ホントは、去年の花園で
某2君がすごく良かったので家で「某2くーん!!」って騒いでいたくせに、
ミニ合宿の間にすっかり某1君に鞍替えしちゃいました(「某2」君はどー
した?!)。‥イニシアルで書いたらバレてしまうので、某1某2などと、わ
かりにくくてすみません。
4日は“本隊”が到着して、去年に引き続き中学生とのSaturday Rugby
ならぬMonday Rugby。
SHの子達(中学生)が下平君(小指の骨折で、指は包帯でぐるぐる巻き
でしたが、元気な姿)に親切なアドバイスをもらっていたので、Mちゃん(
中1の女の子)のお父さんに、「Mちゃん、下平君に丁寧に教えてもらって
ましたよ〜(危ないんじゃないのー、Mちゃん可愛いし←外野の声)」と言
うと、すくっと立ち上がったお父さん、「一言言って来るっ」。‥‥あの
お、野上先生にも手取り足取り教えていただいてたんですけどお、(下平
君なら問題で)野上先生だったらいいんですか、それって、なんか‥‥ま、
そうか(笑)。
ところで、この初日、キャプテン(昨年の大阪決勝啓光戦での値千金の
DF以来ファンになりました)がいないなあ、と思っていたら、泉キャプ
テンを含めた4名の部員がまだ合流していず、この4名は『オール大阪』で
NZに遠征していて、5日から安曇野合宿に加わるとのことでした。NZに遠征
‥?! つい「『高校日本代表』で菅平で試合するより、『オール大阪』で
NZ行けるほうがエエやん」などと思ってしまいましたが、翌日、合流した
『オール大阪』組が、興奮覚めやらず、という感じでNZでの話をチームメー
トに喋っているのを聞いていると、なんと、あのAucklandでのTri Nations
第5戦!“正念場”でABsが逞しさを見せてくれた例の一戦!を、生で観戦し
てきたらしい。ひええええ〜、う、羨ましい(やっぱ、絶対『JAPAN』より
『大阪』やん!!←?)。
で、『大阪』組の子達が、Nonu凄かった‥、とかって色々試合の時の話を
熱っぽく語るのに、記憶に新しいあの試合を頭に浮かべつつ少し離れたとこ
ろでしばらく聞き耳をたてていました。
そしたら突然、きっぱりとした口調でK君が、「日本でワールドカップは
無理!」と発言。誰も、そこで特に相づちをうったり反論したりしてなかっ
たけれど、私一人思いっきり「!!!そーでしょー、そーだよねー、そー
思うよねえ」うんうんうん、と頷いてしまいました(無言で)。
K君は、ああいう試合の盛り上がり、観客の熱気、を体験し、「もしあの試
合が日本で行なわれていたら‥」と想像し、「‥無理だ」。あの試合を日
本でやっても、せっかくの魅力が半減してしまう、って事がわかったんだ
と思う。そーなんだよね。残念ながら今の日本じゃまだまだ無理だよね。
ダメだよね。あれだけの試合をする選手達に申し訳ないよね。‥と、しき
りにK君に(心の中で)同調し続ける私。
‥ところがK君、この後、W杯開催資格論から突如、「外人(の女の子)、
めっちゃ可愛かったで」と話し始め、更にはちょっとHな方向に脱線(いや、
ごくノーマルな展開と言うべきでしょうか‥)して行ってしまったのでし
た。‥高校生やなあ(笑)。
ところで、前述の“間違ったインプット”について ですが、どこでどう
混線したのか、山田君の事を中林君、と思い込んでました。平池先生に「あ
そこの、中林君達の列は‥」と話していて「中林はあっちです」と教えら
れ、「‥‥(うそ〜、中林君の顔とちゃうやん)」と平池先生を疑ってい
ましたが(疑うなって)、いや待てよ、「あの子(私が“中林君”と信じ
ている選手)が中林君じゃないとしたら一体?」と自問したら、人に聞く
迄もなく「‥山田君やった」と答えが浮かびました(笑)。‥知らなかっ
たならまだしも、知ってるのに他の人と間違うって、マジで脳回路重症。
いやいや〜、山田君の走り、いい感じです(←なーんて言っても自分の脳
のフォローにはなりませんが)。
で、ホンモノの中林君のほうもお陰でしっかり顔を覚えましたが、プレー
ぶりより(笑)印象に残ったのが、バスの乗降位置を決めてしまう技(!
笑)。迎えのバスが向こうからやって来た時、「俺ンとこに停まるで、絶対」
と言ってるのを聞いて、ほんまか、と思ってましたが、ピタッと彼の真ん
前に入口がきて停まった!! お見事、と爆笑してしまいました。しかも、
1回だけでなく、最後まで毎回そうだったのがおかしかった。運転手さん
(←常翔グッズをもらったそうで喜んでおられました。すっかり常翔びい
きになられたようでした)、何故かだ中林君に参っちゃったのね(笑)。
6日の夜は、福谷監督、野上先生、吉田コーチ、平池先生の4名と、地元受
け入れ側面々との懇親会。‥っていうか、殆どMさんの独壇場だったけど(
笑)。その中身はトップシークレット、ということで(ね? 皆さん)。
平池先生からの暴露エピソードも。(去年に引き続き宿泊所となった)
某宿は食事が美味しい、と喜んでもらっているようで、「◯◯君なんて、
今日の夕ごはん食べ終えた後、“これでもう思い残すことはありません”っ
て言って満足して行きましたよ〜」。これには皆で大爆笑。
若い吉田コーチが、「僕らの時には『安曇野合宿』はなくて、今回初めて
参加させてもらって、僕らの時にも安曇野合宿があったら良かったのにな
あ、と思いました」と言って下さったのが私達にはとても嬉しかったです。
そして、じっちゃんコーチと私が(途中で)席をたたせていただいた時、
それまでアホ話(失礼)をされていた野上先生が、花園敗戦後の突然の辞
任について自ら安曇野の一同に説明して下さり、とても有り難く思いまし
た。
さて、肝心の合宿の内容は、というと。
日々同じ事の繰り返し、のようなのだけれど、日々厳しくなってゆく。
私の(そしてTさんの)期待の選手が、人一倍のガッツを見せて練習に取り
組んでいて、いいなあ、いいぞお、と、ますます好きになる。それから、
ランパスで遅れる子を励まして途中まで迎えに走って一緒に帰ってくる子(
これは思わず「あれは誰ですか?!」と聞いてしまいました←A君!)がい
たりして、これ又、いいなあ、いいぞお‥。
そんな中、厳しさを増していく練習に、他にも段々へばってくる子が出
て来る。最終日の練習、あちこちで走れなくなる部員達に向かって、監督
の容赦ない怒声が飛ぶ。気さくで優しそう、という印象だった福谷監督の
変貌には凄みがありました。おーっ、あの切り替えは見事かも、と感心。
監督とコーチの叱咤、部員達自身が出し合う仲間を励まし鼓舞する声、声、
声。暑さが増し、そして練習のしんどさもチームの熱さも段々高ぶって来
るのがわかる。そして、ハードな連続練習の終了で、登山者が登頂を果たし
た時のような、高みで解き放たれたような、空気が流れるのが伝わってく
る。‥強くなるよなあ、彼らは。と思う。そして嬉しくなる。
去年も感じた事だけれど、1年生なんてホントに初々しくてかわいいなあ、
と思ってたら夏合宿を経て全然違ってくるんですよねえ (かわいくなく
なる、という意味ではないです、断じて!)、工大高、いや常翔学園の子
の伸びかたというか成長ぶりって、すごいと思う。今年の1年生も、去年の
子達のように、テントを張ったり片付けたり荷物を運んでくれたりしても
らって親しみが湧き、おまけに、摘んでいったブルーベリーを「めっちゃ
美味しいです」「もっと貰ってもいいですか」と言って沢山食べてくれた
ので「かわいい〜・」と思ってしまいましたが、これから、今の2年生3年
生がそうだったように、どんどん逞しくなってくるんだろうなあ。
とても楽しみ。
最後になりましたが、今年も無事受け入れができたのも、皆さんの多大な
ご協力ゆえと心から感謝しています。
氷提供、テント手配、荷物運搬、ソフトクリームの用意‥と、大車輪の活躍
をして下さったM月さんT橋さん。去年に引き続き年休を2日半もとって多方
面にサポートして下さったI崎さん(今年もDVD宜しくお願いします、で
す)。『ジャパン』組の案内や、飯田高校戦のグラウンド準備/片付け、
マイクロの送迎等々、とにかく頼りになるN村さん。お米5俵を大出血価格に
て提供して下さったH田さん、よかったら、と無償でお米を持って来て下
さったT山さん。Monday Rugbyや飯田高との試合に応援に来て下さったス
クール保護者のかたがた。特に飯田高との試合の日は、ずぶ濡れの部員達
を自家用車に乗せて宿まで送っていただき、大変助かりました。遠方から
Monday Rugbyに参加して下さったスクールの皆さん。非開館日に市営グラ
ウンドを無料で使用させていただく件で、とても好意的にお話を聞いて下
さった教育次長さん、それから会社の営業日にグラウンドを開放して下さっ
たG社さん、某宿の方達やNタクバスさん‥本当に有難うございました。私
の“真夏の幸福”はひとえに皆様のお陰です!! あ、もちろん、常翔学園
さん!!! 彼らが来てくれない事にはどうしようもない(笑)。
というわけで、来年も又会えるのかなあ、と、7月7日ならぬ8月4日、を、
待ちわびる織姫のような気持ちです(思いっきり乙女チックに“姫”になっ
ちゃいましたけど、ブーイングしないで下さいね)。
2008/08/08 佳
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