No.64 大阪予選決勝
実力は折り紙付きのはずなのに、そして何より、私の大好きなチームのは
ずなのに、9月の伏工との試合で、何故だか“見えない”と感じてしまった
常翔学園(No.61)。
胸の奥には不安が燻っていて、でも、大丈夫、と“予選決勝まで黙って”信
じる事にした。
10月の終わりに、練習試合のDVDを送ってもらったのですが、仕事のイベン
ト等で忙しい時期でゆっくり見る間がない!と先送りしていました。ホント
は、絶対見るぞ!と思うのならちょっと睡眠時間を減らせば良いだけだった。
多分、見るのが少し怖かったんです。
でも、いよいよ決勝を2日後に控えた週末、やっぱりしっかり見ておこう、
と「決意」し(大げさなようですが、それくらいの気持ちでなきゃ見られな
かった)大阪桐蔭戦のディスクをセットしました。そしたら、(この試合の
結果自体は惜しくも黒星だったのですが)伏工との時より随分力強くなった
感じがして、これだったら十分やれそう、と、光明がさしたような気がしま
した。
心強くなって、続いて四日市農芸も見たら、こちらは、相手には失礼なが
らやや地力の差があるせいもあったんだろうけれど、更にどんどん前へ出る
ラグビーが出来ていた。
伏工戦でのフラストレーションの一つは、気持ちで相手を圧倒していな
い(のでは)と感じた点でした。優れたチームはDFが良くなきゃいけない。
もちろんDFを意識するのは悪い事では全然ない。だけど‥、しっかりDFする
んだとか、ここはこうするんだこうしなきゃとかいうセオリーよりも、もっ
と元気良く、メチャクチャでもいいからとにかく「攻め勝つ」んだと突き進
む、そういうジョーショーを見たい、と感じていました。
だから、四日市農芸戦のDVDでのミスを恐れずグイグイ行ってくれている姿
に、心底ほっとした。
ああ、良かった、これだったらきっとやってくれるだろう、大丈夫。
今日、飯田でのスクールの大会(上郷杯)から帰って来て一番に高校大会
のサイトで結果を探しました。
第一地区、常翔啓光対大阪朝高 38―14、やっぱり啓光強いな。
第二地区、大阪桐蔭対同志社香里 17−12、大阪桐蔭粘ったなあ。
第三地区、ドキドキしながらページを送る‥ 常翔学園対東海大仰星
5−11‥‥‥。
まず浮かんだのは3年生の事でした。
あんなに力のある選手達なのに、これで「終わり」なの? なんて無情、
なんてもったいないんだろう。
だけど、去年は、同じ想いを啓光が味わったんですよね(味あわせたのは
工大高=常翔でした)。
仰星だって、去年の悔しさ(花園での初戦敗退)を晴らさずにはおるものか、
の一心で、必死で向かってきただろうし‥。どこが勝ってもどこが負けても、
歓喜の爆発がありその裏には悔し涙がある。
とりあえず、決勝戦を見てもいない私が今言える事はそんなにないけど‥
負けた。残念。でも、あなた達は大きな何かを得たはず。だから、下を向か
なくていいんだよ。顔をあげて、次の一歩を踏み出して下さい。
悔し涙のそのまた裏で、会心の笑顔をつかめる日がきっと又来るから。
2008/11/09 佳
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