No.88
I’m_not_supporting_Japan’s_bid_for_the_2015_Rugby_World_Cup.

 2015 Rugby World Cup開催地の決定が迫りつつある。2011年大会招致の
際、「絶対に日本がホスト国になるべきではない!」と非国民発言をして
いたけれど、あれから4年、全く同じ発言を繰り返さなくてはいけない。
I’m not supporting Japan’s bid for the 2015 Rugby World
Cup‥
もう一度“I’m not supporting Japan’s bid for the 2011 Rugby
World Cup”(No.16)にお目通しを。日本のラグビー認知度、理解度、
文化度‥はあれから全く前進しておらず、今でも当時と同じ「反対理由」
が通用する。

 JKは、ワールドカップを日本で開催する事によって、日本で、アジアで、
ラグビーを発展させる事ができる、なんてプレゼンツしているけれども、
それじゃあまるで、
「只今、◯◯の特別体験を行なっておりまーす、この機会にぜひどうぞー」
っていうキャンペーンと同じじゃないか。
「‥◯◯って、なんか聞いたことあるけどあんまり知らないなあ‥」という
感じの道行く不特定多数の人達に向かって、揃いのハッピ姿の◯◯営業さん
達がハデな幟を何本もひらめかせながら◯◯の“おためしパック”を配りま
くる‥。

 「順序が逆だ」。4年前、そう書いた。
「サッカーでさえ、W杯の開催以前にまず改革がありJリーグの成功があっ
たわけです。しかもW杯招致前に何度も国際級の大会を成功させています。
W杯があったから今のサッカーの人気があるというわけではないのです。‥
(略)‥少なくともある程度の成果を出した上ではじめてW杯招致の最低限
の資格が得られるはず‥」。

 20歳以下(U20)の世界選手権が、この6月に日本で開催される。
“ある程度の成果を出”すためには何が何でも成功させなくてはいけない大
会。何とかスタジアムに人を入れ(て格好をつけ)たい協会は、スクールに
招待券の案内を送るわ、一般向けにも優待サービスを用意するわ、なりふり
構わぬチケットばらまき作戦を展開している。「とりあえず△△新聞、お願
いしますよ、3ケ月無料にしておきますんで」と、おまけやら何やらと一緒
に強引にすすめる勧誘員さながら。

 もちろん、きっかけなんて、ホントは何でもいいのだ。偶然の“おためし”
でとりこになった人がジャンジャン出て来てくれれば素晴らしいし、「おま
け」につられ或は「とりあえず」という言葉にそそのかされ(騙され)て始
めたらはまった、 というのは、実際、ラグビーではよくあるパターンだと
言えるかも。

 でも、少なくとも World Cupは、そんな、手段、じゃない。なりふり構
わぬ方法や道具なんかではない。断じて。

 20歳以下世界選手権(ジュニアワールドカップ)、ものすごく楽しみなの
だけれど、形ばかりの観客が入って、それが日本招致への票になるとしたら
たまらない。だから、意地をはって、絶対競技場には行くものか(TVで見て
やるっ)と思っていた。そしたら、J Sportsでさえ、40試合の内の16試合し
か放映を予定していないではないか(NHKでは衛星チャンネルでたったの1試
合)。愕然。二重の意味で、こりゃあかんわ、と思った。片方で動揺、もう
片方では妙に安心(=開催国でTV放映無し。このお粗末な実態で、幾ら何で
もW杯は持ってこれないでしょ)。
‥‥‥‥‥‥はー、こんなことでいいんだろうか。

                        
                           2009/05/26 佳
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