No.93 6月のゲーム(観戦編その4)
ABsのシーズン開幕テストを優先したため後回しになったU20JWCの第三
ラウンド(6/13)。
TV放映(Jスポ)は今回も4ゲーム。England vs Samoa と Japan vs
Scotland の2試合(会場音のみ)と、Fiji vs Italy と South Africa
vs France の2試合(副音声での解説付)。
この4試合、なかなか見る間がなくて、ぐずぐずしてたら決勝トーナメント
が始まっちゃう!と焦り、とりあえずシャーシャーと早送りをしながら、な
どというひどい見方をしてしまいました。以下、簡単に感想を記しますが、
ご納得のいかない内容がありましたら「ちゃんと観ていないくせに」と思っ
て下さい。
England vs Samoaを見て。
Samoaの選手の素質は疑うべくもないけれどどうしたって大雑把すぎる。こ
れで予選プール2位通過は、他のプールの2位以下の国々に比べてかなり“
ラッキー”。順位決定トーナメントの初戦でいきなりFrance(後述)とあた
るらしいですが、「どうなる事やら」と(なんの関係もないのに)心配。で
も、W杯でのFijiのように“爆発”する可能性(Pacific Islandersは、そ
ういう、とんでもない能力を秘めてますもんね)がないわけでもないから、
少し興味も(と言ったって放映は無い)。
Japan vs Scotlandを見て。
あのフッカー君とハーフ君が出てない(Scotland)‥と泣いていたら、途
中で登場しました(にっこり。しかし度々の“シャーシャー早送り”ですっ
飛ばしたためいずれにしろロクに見ていない‥)。Japanのプール最下位=
下部トーナメント降格は、「そりゃ普通はそうでしょ(同プール内の国に勝
つのは難しいでしょ)」の結果。但、まさか日本のラグビー界(協会、セレ
クターや強化委員、スタッフコーチ陣、マスコミ、他関係者)が「当然の結
果です」の一言で済ませてよいはずはなく、これ―今大会の内容や過程、そ
して結果―をどう受け止めるのか、どう分析しどう評価するのか、が重要。
だけど、どうせ徹底的な検証などなされないまま単発的な感想や批判やらで
お茶を濁すのだろうな。かくいう私自身の評価は時間もないし省きますが、
もし又あまりにアホな総評でも目にしたら、キレて(‥)ガーッと反論をブ
チあげる(‥)、かも(笑)。
Fiji vs Italy。
ご免なさい、全編早送りで進め、Fijiのトライシーンのとこだけ見てまし
た(=「見てない」と同然)。
South Africa vs France。
最後に観たのがこれ。実は、夜も更けてきていたので、これこそもしつまら
なそうなゲームだったら“シャーシャー”してしまうところだったのです
が、いやあ、早送りででもとりあえず見よう、と思って(見なくてもいい
や、と思わずに)見始めてホントに良かった、と思いました。これは見る価
値あり。France恐るべし。
日頃「シャンパンラグビー、好きじゃない」と暴言を吐いているのに、「お
おっ」「素晴らしい!」と感嘆。「このガツガツ(ガチンコ)感、凄いわ」
「強気と才能の融合!」「‥ 結構好きかも←笑」「これは、もう、優勝候
補のSAを破って決勝トーナメント進出ね、でもって優勝しちゃうんじゃない
かな」等々と思ってました。 そしたら、更に恐るべし、Baby Boks。
完全に相手ペースの0対20から、「ふんっ!」とばかりに反撃開始し、八方
塞がりとしか思えなかった劣勢の状況をあっさりと打破、結局取りも取った
り43点(43対27)の圧勝。感嘆というより呆れました。
とにかく、両チームとも、フィジカル、テクニカル、メンタル(この場合
プライドという面ですが)、全てに於いて、「U20」なんていう枠や括りは
全く無用だと思った。
最後は力尽きちゃったけど、France、良かったです、躍動してました。
モーガン・ウィリアムス(Morgan Williams/ Canada)似のハーフのお兄
さん(私の息子ってくらいの歳だけど)が、如何にもふらんす人(=エスプ
リのある品行「不」方正)らしく、したたかで奔放、それでもって少し
ピチョット(Agustin Pichot/ Argentina)を彷彿とさせて、とても良
かった(注:もちろん容姿とかがじゃなくあくまでプレーがです、念のため)
途中で足を痛めて引っ込んでしまったのが残念。正代表で又見てみたい。
それにしても‥この勝負、もうちょっと寒い場所だと似合ったのに。
日本(花園)の6月。副音声の解説でもしきりに“hot and humid”と表現
されていましたが、もあーっと暑くて蒸し蒸しするコンディション。高温多
湿になれていない各国選手のため(っていうか、レフリーが自分が疲れるか
らって感じでもあった)前後半それぞれ20分すぎ位にウォーターブレイクが
とられ、その時だけは、火花の散る様な選手達の表情も妙に和んで(へ
ろーっとなって)、まるで夏合宿の練習試合といった雰囲気になるのが何と
もおかしかった。いや、選手達にとっては笑い事ではなく、マジに参ってた
ようですが(「この暑さ、湿度の中でいつもラグビーしている日本人は、エ
ライ!」と彼らが思ったかどうかは知らない)。
さて明日からは順位決定トーナメント。
2位グループの中じゃ、断然Franceではないのかしら。
尤も、何せ放映がないから、各国をじっくり観察できているわけではなく、
あくまでこの一試合での印象だけですが。Ireland vs Wales も面白そう。
1位グループに進出したのは、England、NZ、 South Africa、Australia
の4ケ国。これも、見た範囲で言えばダントツでSA。但、放映が無かった
(信じられないっ)ためAustralia(Baby Wallabies)を見ていないから全
くわかりませんけど。Baby Wallabies、多分強いでしょう、強いはず。
NZは、FranceとかSA(Baby Boks)に比べると大人しい感じです。だけど、
もちろん彼らも、Babyとは言え(All)Blacksですから、その力を遺憾なく
発揮して「おーっ、さすが!」というところを見せてほしいな。Englandは、
日本と同じプールだったのでここ迄の全3試合を見られた(含“シャーシャー
早送り”)わけですが、何だかこの4ケ国の中だと一番フツーのような気が
する(笑)。ま、相手の力量が上がるほど自分達の力も引き出されるという
面もあるから、England の本当の強さ、未だ出ていない(予選プールでは
頭一つか二つ抜けてて楽に勝てたから)かもしれませんが。
次は、決勝トーナメントをまとめて、それからABsとFranceの第二テスト
を見てから、書きますね(出来ればPNCも)。‥Lionsのテスト3連戦まで、
無事辿り着けるだろうか、不安。
2009/06/16 佳
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