No.96 6月のゲーム(観戦編その7)U20 JWC Final
U20JWC Final England vs NZ
余裕があれば当然、南ア vs 豪(3 rd/4th playoff)も見るところで
すが、時間的体力的に無理、いいや、どーせ力比べのゲームになりそうだし、
と乱暴に決めつけ、又早送りで済ませておいてから、Finalを(例によって
新聞を読まず、もちろんABsのHPも開かずに)見始めました。
開始直後、お正月の花園決勝の啓光対御所を見ながら思った「‥力の対等
という意味では、事実上の決勝は啓光(England)対東福岡(南ア)だったか
もしれないな」という感覚が甦りました。うわあ、厳しそう、御所(Baby
Blacks)がどこまで頑張れるのか、“きれいな花”を咲かせられるのか、
だな‥と、天を仰いで祈るような気持ち(←この時点で既に試合は終わって
いるのだが‥)。
そしたら、そんな危惧にかかわらず、結果的には正に百花繚乱というか、
時に目の覚めるような、時にうっとり見惚れるような、とびきり美しい打ち
上げ花火が7つも上がって(7トライ)、Baby Blacks快勝!といって良い試
合。‥酔いしれました(笑)
秩父宮の観客もそうだった(=酔いしれた?)のかBaby Blacksのパフォー
マンスに拍手が多くて― 副音声の解説者が「??日本の観客というのは(
Englandより)NZびいきなんですかね??」と少し不思議がっていました。
そしてらもう一人が「ええ、そうですね。日本ではAll Blacksの人気は非
常に高いですよ。ですから、11月に行なわれるAll Blacks vs Wallabies(
去年、end of year tourの前にこのカード/Bledisloe Cupが香港で行なわ
れたけれど、今年は東京でやるらしいです)は彼ら(日本のファン)にとっ
て楽しみな一戦ですね」と答えていましたが― ちょっとEnglandが気の毒に
なるほどでした。
Englandは、でもやっぱり、Semi Finalで受けた印象通り、規律ある大人
のチームでした。あれだけ激しい試合で、ラフにならず、我慢を続け忍耐を
切らさず、もしここで1本(Englandに)トライが出ればまだまだわからない、
と、ゲームの興味を終盤までつないでくれた。そう、Finalを素晴らしいゲー
ムにしたのは決してBaby Blacksだけのパフォーマンスによるものではなく、
きっかり半分はEnglandのおかげ。
同じ顔合わせだった昨年度大会のFinalのスコアは3対38だったそうで、「あ
の時とは全く違って今日はなんと素晴らしい戦いでしょう」と副音声さん達
も言ってました。
U20連覇、と言っても、冷静に見て、Baby Blacksにとって、Finalの相手
が南ア(Baby Boks)だったら嫌だっただろうな、と思うし、2年連続で勝て
なかったからといってEnglandが絶対Baby Blacksに歯が立たないわけでもな
い。単純にBaby Blacks>England>Baby Boksという事にはならないでしょ
う。再戦すればどうなるか全くわからない。でも、一つ確かに言えるのは‥
「Baby Blacks、すっごーく素敵だった!」ということ(笑←そ、そんなこと
かよ、とズッコける皆さんの顔が見えます)。
3試合しか見てないけど、試合毎にぐいぐい惹き付けられ、Final の途中から
なんて、もー、この子達(Baby Blacks)が愛おしくてたまらなくなってし
まった(笑)。彼らのお父さんお母さんはなんて幸せなんでしょう。
などと思っていたら、ショッキングなニュースを知りました。
Zac Guildfordのお父さんが、Finalの観戦中に心臓発作を起こして急死し
たそう。歓喜の真っ只中にいられるはずが、一転大きな打撃と悲劇に見舞わ
れるとは‥。
詳しい事はよくわからないし、一日本人の観戦者に過ぎない私がここで何
を言っても届かないけど‥、でも‥、お父さんはきっとZac のこの日のトラ
イも目にされたでしょうし、どんなに誇らしく思っておられたことでしょう。
お父さんの想いにこたえるためにも、Zac Guildfordにはこれからも元気な
活躍を見せてほしい。
Robert Guildfordさんのご冥福をお祈りします。
2009/06/22 佳
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