No.139 England vs All Blacks ほか
この週末はJAPAN対ロシアと、ABsの“グランドスラム・ツアー”初戦
の対England戦‥同じ時間帯のためWales vs Wallabiesは見られません
でした(;_;)‥、そしてIreland vs Springboks。
JAPAN対ロシア。
前回書いたように、解説付きで見てみました。JAPANの監督適性(?)
を聞いてみたいと思った藤井さん、最初は、余りにも訥々とした喋り方
で「如何せん、カリスマ性がなさすぎる」などと感じましたが(失礼)
じきに慣れました(笑)。多くは語られませんでしたが、少なくとも「
へっ? この人、何言ってんの?」と思ってしまうような発言はなかっ
たな。
試合については、大勝したので「良し」と喜ぶ声が一般的なようですが、
あれじゃあ全然(JAPAN)というのが私見です。
後半、ロシアの選手が全く不必要で愚かとしか言い様のない犯則でシンビ
ンになったけど、そこ迄は後半はロシアのほうが良いくらいだった。
口直しにEngland vs All Blacks。
このところABsの対戦相手のほうに入れ込む傾向があるようなのですが、
今回も最初の数分でEnglandに気持ちが傾いた(笑)。ので、この試合、
感想としては「惜しい、残念」。Englandにちょっと不運な笛、という印
象だった。
例えばHosea Gear(ABs)のトライは、そこまでの時間Englandが非常に
良くて(もしこれがノートライならば)その後の流れもEnglandに行った
のではと思えたくらい大事な判断だったのですが、私自身はヴィデオ判定
の映像を見て「(すごく際どいけれど)タッチじゃないの?」という気が
したのに(*)、「トライ」とされて「ABsはラッキー(これでちょっと息
がつけたな)」と思った。
*TV放映が無くてPCで見ていたため画像もイマイチなので自信はありませ
んが。
他にも、Englandのミス/反則の時にはアドバンテージをみているのに、
ABsにミス/反則が出ると何故かすぐ笛が吹かれるようにも感じたし。
それにしても、Englandの、プライドの漲ったプレー。技術云々よりは、
精神性というか気持ちが感じられるプレーのほうによろめいてしまう私(
笑)、少なくともEnglandの選手達がやりたいと意図しているものがはっ
きり見えたので(どこぞの代表チームにはそれが見えないと毎回嘆いてい
ますが)惹かれました。
しかし、やりたい、やってやる、という気持ちははっきり表れているもの
の、(完全には)やれていない、というのが現実。つまり、ギリギリでプ
レーしているのであと一息がなかなか上手くは最後迄運ばない。あと一瞬
の余裕が持てないからせっかくのチャンスで周囲が見えない。
千載一遇の場面でミスのたびに「!(ひゃああっ!)」(夜中なのでさす
がに声には出していない)とPCの前で“一人ムンク”していました。
EnglandはスクラムでもABsを制し、「それでも勝てない」とも言えるし、
もちろん「勝ってもおかしくない」とも言えるわけですが、今回具体的に
勝負の綾だと思ったのは(上の審判の判定やムンクの叫びシーンはともか
くとして)、終盤カイノがシンビンになった時にまずは落ち着いてPGを決
めておくべきだったのではということと、そこでSHを交替させたのがどう
だったのかということ。まず確実にPGで1チャンス差にしておいて、SHを
(良かったので)続投させていれば‥。
さて、ABsにはじゃあプライドの漲ったプレーが見られないのか。まさか
そんなはずはないし、大体、the All Blacksほど、国の代表としての誇
りや自覚を持ったチームもないだろうと思うけれど、それを承知の上で
敢えて言えば、少なくともこの試合に関しては、Englandのような明確な
意図の見えない迷走ぶりだったように思う。
一人一人のやってることがバラバラ。逆に言うと、バラバラなのにともか
くどんな状況でも一人一人が対応している。身体が反応してる。それはそ
れでさすがというか凄いんだけど。
でも今、一人一人が対応していると書いたけれど(実際、総じて言えば
そうなんですが)、こういう試合では一人一人の“対応能力”の差が出
るのも感じました。
クエスチョンマークをつけたくなるような選手も結構いた中、プレッシャー
のかかる試合内容だったと思うのにマテューソンは初スタメンとは思え
ないほど落ち着いていたなあ。
注目のSBWは、前半終了間際のボール処理の場面で露呈したような軽さ(
私はこれを別に軽薄さゆえとは思っていなくて、前に書きましたが、余
裕があるゆえ=必死さの欠如 だと思っているのですが)は、今回のよ
うな僅差の試合ではかなり危うい。これも前に書いたことですが『W杯目
前に、突貫工事のように彼をABsに適応させる或はABsの他のメンバーを
彼のプレーに適応させる、そういう事が本当に必要不可欠なのかどうか』
を真剣に考えなくてはいけないだろう。
Ireland vs Springboksも見応え十分の試合でしたが、今日はこれで時間
切れ。又、機会をみて。
2010/11/07 佳
(C) 2010 Copyright Kayoko Hosokawa All Rights Reserved.